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俺の中に居たの?俺とは違う黒い髪に深い夜のような黒い瞳の佐紀。
「小さい頃からここに居たのに。なかなか呼ばないんだから。」
佐紀は微笑んだ。


俺はぼうっとした頭で思い出そうとあがいていた。
小さい頃。・・俺には友人がいなかった。
父さんも母さんも働いていて、俺はいつもひとりぼっちで。
夕方の空を見上げながら、もうすぐ母さんが帰ってくるかな、なんて・・・寂しい毎日を過ごしていたなあ・・。



「千里。本を読んでやろう。」

おじいちゃんが本を探していた。手持ち無沙汰の俺が、おじいちゃんの本棚から紐で綴じた本を取り出したんだ。
「それは大事だから。元に戻しなさい。」
はあい。
俺は本棚に戻す前に、ぱらぱらとめくった。
カタカナばかりで読みにくい。
ただ表紙の言葉はおぼえていた。

<キミヲオモフ>

どう読むんだ。フ・を、う・と読むとわかったのは小学6年のとき。
歴史の授業で気がついた。
ああ、<君を思う>なんだ。
長年ひっかかっていた棘はようやく抜けた。
そして、本の中身に対して興味がわいた。
何が書いてあったんだろう。
今でも十分通用しそうなタイトルの本。
おじいちゃんが「大事」と言った本。




・・佐紀が額に手を当ててくれている。
冷たくて気持がいい・・。



「おじいちゃん。あれは何のお花?」
「梅の花だよ。」
白くて小さな花が咲いたのは、まだ春にならない雪の残る2月の終わり。
「もうすぐ桃の花も咲くよ。」
「どんな色?」
「鮮やかなピンク色だよ。
梅の花には負けるけれども、かすかにいい匂いがするお花だよ。」



見た覚えが無い。

「おじいちゃんは入院してしまったからね。」
佐紀が続きを受けて答えてくれた。
「そのお花が咲いていたとしても、千里にはわからないのさ。見たことがないから。」

おじいちゃんが入院。俺は・・そのとき・・。

「ひとりになった千里は、こころのなかに俺を作った。」
佐紀が俺をそっと抱き締めた。
「寂しい毎日を、ひとりで過ごすには辛すぎたんだよね。千里の欲しいお友達が俺だ。俺は千里の友人であり、分身だよ。」



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