FC2ブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
体内を思わせるような、赤と青の電気の配線がむき出しになっている地下の街。
いくつか角を曲がると、2人が働いている店・アングラに着きました。
早番の仲間がふたりに手を振ります。
片手に持っているのはマネキンの体。
入荷した服を着せている途中のようで、マネキンは裸でした。
「店頭のマネキンに着せるなら派手めなものがいいのになあ・・。黒い服を持ってみえる。」
店長にやり直しを命じられそう。
空が声をかけようとしましたが。
「あの子は地味好きだから、わからないのですね。まあ、たまにはいいんじゃないですか?」
真樹が遮りました。
「人とは関わらない。ほっておけ。そう、あるひとにいわれたばかりなのです。」
やさしく微笑むと、行きましょうと促します。
「へえ・・。」
ひとと距離を保つこと。アングラな世界にはお似合いな<法律>に聞こえました。

店の裏口でカバンを置きます。
パソコンが置かれたテーブルの横に、仰々しく存在するガラスの大きな金魚鉢。
その大きな金魚鉢に沈んでいるのは、クリアな中に水色のガラスを封じこめた・沢山のおはじき。
空は手でいくつか掬い上げては、納得のいかない顔です。
ひとつ手にして、眺めます。
色素の薄い茶色い大きな二重の瞳。
パーマをかけてウエーブをつけたせいか、寝癖のようなアッシュ系の髪。
細い指先が小さなおはじきを見つめる仕草を、真樹も隣で見つめます。
真樹は、黒いストレートミディアムの髪にシャギーを入れています。
下睫もくっきりしている真っ黒の二重の目は、傍に居る空を捉えています。
静かに、何も言わずに見つめていました。

「・・こんなものがどうして売れているのかな。」

空のその言い方に安心したようです。
「越屋さんは知らなくていいんですよ。」
真樹が帽子を外して微笑します。
真樹は空の先輩にあたりますが年齢は空のほうが1つ上。
なので、お互いが敬語を使っているのです。
でも相手を敬うというよりは、距離を測っているようですが・・。
「ほら。手を拭いてください。店に出ますよ。」
真樹がタオルで拭こうと手を伸ばすと
「自分でふけますから。」
空が、ついっと手を引っ込めました。
「拭きたかったのになあ。残念です。」
「・・おかしなことばかり言うんですね。長押さんは。誰にでもそう言うんですか。」
「越屋さんにだけですよ。」




スポンサーサイト
[PR]

FC2公認の男性用高額求人サイトが誕生!
稼ぎたい男子はここで仕事を探せ!
Secret

TrackBackURL
→http://oasis19.blog43.fc2.com/tb.php/140-1d9e3ecb
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。