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「ねえねえ店員さん。このラバーソールの25CMはありますか?」
空は、ひとりのお客にジャケットの袖を引っ張られました。
声のするほうを見ると空より年上のような男性です。
白い厚底のラバーソールをぷらぷらと揺らす細い指には、ガボールのごついスカルのリングが鈍く光ります。
「はい。少々お待ちいただけますか?在庫を見てきます。」
空が真樹から離れます。
真樹は、ちらっと視線をお客に送ります。そのお客が値踏みするような目で空を見ているのが気にかかります。
真樹は、おはじきを無意識にひとつ握っていました。
蕩けるくらいに、ぎゅううと握っていました。

ラバーソールの在庫が置かれているのは、店の一番奥でした。
小さなアングラは照明が暗めなので、奥まで行くと・単なる暗闇です。
積み重なる在庫の箱も生気がなく、眠っているようにおとなしい。
空は備え付けの懐中電灯をつけました。
床に膝をつきながら棚の下の在庫置き場に頭を突っ込んで、箱をひとつ取り出します。
「あった。」大きな独り言。
ふう、と息を吐くと「ありがとう。」いつのまにかお客が空の隣にいました。ぺったりと寄り添うようにくっついて座られました。
「わ。」
驚いて靴の箱を取り落した空の手が何かに触れて、さらに慌てます。
誰かの指。
「いいんだよ店員さん。こっち向いてよ。」
ひょいと後ろから抱き締められて動きを封じられました。
「え?お客さん?」
「きみ・可愛いね。一昨日から目をつけていたんだ。きみもあのパーティに出るの?出るならおはじきを沢山買うけどなあ。」
「離して下さい。困ります。」
空が力任せに離れようとしますがお客さんは抱き締めたまま、耳元で囁きます。
「パーティに行くのか教えてよ。そうしたら、おはじきを沢山買うよ。今日は銀行からお金を下ろしてきたばかりなんだ。」
パーティ?何のことでしょうか。
お客は空の体を撫で回します。
その気持の悪い事。この上ないです。同性にいいようにされるなんて鳥肌です。
「沢山買うよ。ねえねえ、いっしょにおはじきを楽しもうよ。」
「あの、困ります!」
素で抵抗したら、お客の手は空の白いシャツを引っ張りました。
ベルトでしめていたのに無造作に裾が乱れて、おへそが見えます。
「店員さんなんだから、いいじゃないか。そんなに抵抗しないでよ。おはじきをやれば、こんなとこくらい平気でしょう?あれ、もしかして。おはじきをしたことがないのかな?未経験なの?」
「お客さん、ラバーソールは。」
「そんなのあとでいい。きみとお話がしたかっただけなんだもん。おはじきを買うよ、沢山買うから僕と一緒にパーティに行こうよ。」
お客は銀行の白い封筒をポケットから落としました。
すこし膨らんで見えました。お札は何十枚と入っていることでしょう。
「離して下さい。困ります。パーティと言われても何のことだか。俺はここの店員です、そんなお誘いは受けれません。」
「じゃあ、きみはいくら?」
おはじきの値段も知らないのに、なんと応えていいものか。
売春はしていません。いくら、違法まがいの商品も扱うこの何でもありなアングラでも店員は体を売りません。
とにかく離れたい。汗のにおいがしてきます。気持が悪いです。
しかし、お客の指が空の唇の中に入ろうとしました。歯に触れます。

かちんと歯にガラスのようなものが当たりました。

ざらつく感触に空が暴れます。
蹴った足が棚に当たり、乗っていたキャリーケースが床に落ちて大きな音を立てました。
床に散乱するキャリーケース。
車輪が外れていないか心配です。
「あ。」一斉に店中の視線が集中しました。
お客が慌てて離れます。騒ぎで注目されたくないのでしょう。
こそこそ逃げていきました。

助かりました。安心する前に・・なんだか疲れました。

懐中電灯の明りが見えます。
「越屋さん。探しましたよ。」
真樹がキャリーケースを拾って言いました。
「こんな奥まで連れ込まれましたか。」
優しい微笑で、空の髪を撫でます。
「怪我はないですか?こんなものが上から落ちてきて、怖かったでしょう。」
そして空の唇にそっと指で触れて
「何も食べさせられていませんね?」不思議なことを聞きました。


「・・靴の在庫を取りにきたんです。」
乱れたシャツをしまいながら、はあ。とため息。
「災難でしたね。無事ですか?」「なんとか。」
さりげなくベルトに手をかけて服の直しを手伝います。
そっとおへそに触れましたが、空は疲れたのか・真樹には抵抗しません。
「・・その疲れた顔もいいものですね。越屋さん、もう離れないでくださいよ。あなたに何かがあったら、俺はたとえ相手が客だろうと許せないので。」
真樹は空の頬に触れるくらいの近さで、話します。
その近さに抵抗がない空は、真樹のいいようにさせています。
さっきのお客よりマシ。なんだか疲れてしまっていました。
「お客さんがおかしなことを言っていました。パーティって何のことですか。」
「越屋さんは知らなくていいんですよ。必要があれば俺が教えます。今のところは忘れてくださいね。・・ところで本当に何も・・さっきのお客から食べさせられていませんよね?」
「ええ。」
「・・気分はどうですか。」
「よくないですよ?」
「頬が上気しています。水を飲んだほうがいいですよ。」







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