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絵の具の色をそのまま塗りつけたような派手な色。
赤や緑の色をしたマシュマロが、ガラスの瓶に詰められています。
赤ん坊の握りこぶしくらいの大きさなので、普通のものよりもやや大きいサイズです。
お客はそれを一個づつビニール袋に入れてもらって、おはじきと一緒に持ち歩きます。
そのまま食べても勿論、甘くて美味です。
でもお客の間では、おはじきを使った後や、その最中に使うことが流行っています。使い方は人それぞれ。
皆がおはじきをアングラで手にいれました。
さあ。お月様が夜空にエスコートされて輝く夜に、パーティが始まります。

地下の通風孔がまるで呼吸をする生き物のように働いています。
二酸化炭素が充満している地下から、ひとがぞろぞろと地上に上がってきました。
闇から蘇ったもののように、他者の生気を求めて地下から出てきます。
行き先は駅。どこまででもない切符を購入して改札をくぐります。
駅のホームから直結した、大きなホール。
普段は、なぜかいつも工事中の看板を掲げて、人を寄せ付けません。
このホールが口を開けるのは、パーティの開催される日だけです。
重厚な鋼の扉の前には、グッチのサングラスをかけた用心棒が3人立っています。
ここでチェックを受けて、晴れて入店が許可されるようです。

無粋な太いチェーンをしたお客は、お断り。
金の大きな腕時計をしているのなら世代が違うので、これまたお断り。

体温を感じさせない鋼のドアの向こうには、かつてないパーティが始まるのです。
香水の匂いが染みてきます。肌にうっすら汗を浮かべるほどにおはじきを飲んだお客が、お目当てのひとを探しています。
フリーセックスの時代は終りました。
その時代を求めている世代も入店不可です。このパーティでは、セックスが目的ではありません。
あくまでも<告白する勇気のないひとの背中を押す>。
でも頬が赤くて、息も絶え絶え。艶かしい視線を送るものに、手を出せないものはそうそういないでしょうね。

「あの店員さんは?」
アナスイの新作の香水をかけすぎた女の子が色めきたっています。
折角入店できても、お目当てがみつからなければ今日は無駄足ですから。
「茶色い髪のほう。」
どこかで誰かも叫んでいます。
「どこにいるんだい?俺はこの日をずっと待っていたんだよ?だって、あの子は未経験なんだろう。カンでわかるんだ。」
青年が店員さんに尋ねています。
皆がアングラの店員と、仲良くなりたいようです。名前もわからないけれど、おはじきの形をした媚薬を販売するお店の綺麗な店員さんなら、お近づきになりたいと思うのは当然かもしれません。


「そろそろ起きてください。」
真樹の声で、飛び起きました。
「・・・え?」
服をきちんと着ていました。あれは・・・夢だったのでしょうか。
「長押さん。」
「はい?」
真樹の微笑は変わりません。
いつもと同じに、優しすぎるくらい。
「パーティに行くのですか。」
「ええ、あなたもですよ。俺の傍から離れないでくださいね。見失いたくないのです。」



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10/9修正しました・・。朝更新すると、いつもより誤字脱字が多いです。恥かしい・・。
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