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「ああ、また消さずに出かけたのか」
 鶴前さんがそう呟きながら画面をクリックした。
ひょいと前屈みになった姿を横から見ていてドキドキしてしまう。
落ち着け、自分。
前屈みになった所で相手が女性では無いのだから胸の谷間が見える訳では無い、何も覗けないのに、どうしてこんなにドキドキするのだ。

この調子ではバイトが続かないぞ。

「それは、営業の人のパソコンですか」
 手に汗をかきそうだ。
横顔を見ながら話しているだけで、これだ。
「そう、その人は僕の相方……で。仕事上でコンビを組んでいる営業担当のパソコン。いつも消し忘れて出かけるから、こうして皆に落書きをされるのさ」
 ほら、と見せてくれたデスクトップには黒い猫のイラストが描かれてあった。
「可愛いですね。もしかして鶴前さんが?」
「あはは、僕じゃないよ」
 ふっと噴出してから、妙に落ち着いた表情になった。

「僕は、あの人にそんな事は出来ないな」
 
 あの人? その言い方だと上司と部下みたいだ。
この営業担当は鶴前さんよりも年上の人なのだろうか。
「どんな人か、早くお会いしたいです」
「うん。……夕方には戻って来るよ」
 カチカチとクリックしてばかりいる。
消えないのだろうかと画面を覗いたら何も無い所をクリックしていた。
ぼんやりして、どうしたのだろう。

「あ、ああ。ごめんね」
 もしかして、僕の事を忘れていたのかな。
「仕事を始めよう。まずは……コピー機の用紙を確認して。補充は隣のキャビネットの中に在庫があるから」
「はい」
 事務の雑用か。この程度ならバイトを雇う事もない気がするけど。
「あ、十時になる。忙しくなるかも」
「え? どうしてですか」
 腕時計を見ていた鶴前さんは僕に頷いて、さっと何かをメモし始めた。
「僕にすべき事を教えてください」
「うん。電話が鳴ったらこの通りに用件を聞いて欲しい」
「電話ですか? いきなり、僕が取っても大丈夫ですか?」
走り書きされたメモを見てにやけてしまった。
角張った癖字が個性的で可愛い。
「……読める?」
 心配そうに僕の顔を覗き込んだので、顔の近さに心臓が止まるかと思った。
「あ、はい、大丈夫です」
「良かった。じゃあ、お願いしますね」
 しかし、お願いされても大丈夫だろうか。
 僕はまだこの会社の取り扱う商品が何かさえ聞いていないのに、このメモには『後程折り返しますので電話番号を教えてください』とか、『具体的な事はわかりかねます』なんて、こんな受け答えで許されるのだろうか。
「不安そうな顔をしないで。この部屋には電話が五台あるからね。それを僕と犬山くんで応対しなくてはいけないのだよ」
「そんな、一斉に鳴ったりしませんよね」
「鳴るから、きみに来てもらったのだよ? 頑張ろうね」
 ぽん、と背中を軽く叩かれた。
わ、触られたとドキドキしたら、何故か前鶴さんも目を丸くして僕を見ている。
「凄い筋肉。見た目ではわからないものだね、びっくりした」
「そ、そうですか?」
「逞しくて、頼りになりそうだ」
「そんな事は……」

あなたが細すぎるのだ。
体にぴったりするスリムなスーツを着て、女性社員に妬まれないだろうか。
腰の位置が高いのが足の動きでわかる。
このすらりと伸びた足が華奢な体を想像させてしまう。
それに袖から覗く手首の細さにも目を奪われそう。
本人は無意識なのか、漂うこの魅惑的なフェロモンは正しく、華だ。
「電話の洪水、一時間は覚悟してください」
僕の心の中での賛辞を他所に、鶴前さんはデスクの隅にちょこんとお尻を乗せた。
横着な姿だけど、手元に電話を引き寄せているから何か考えがあるのだろう。

「このデスクの上を走ったらごめんね」
「はい?」





4話に続きます。エロが無いと更新が確実にできるから嬉しいけど複雑だ…


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