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湊達と別れて、携帯を抱えて電車に乗る。
 別れ際が寂しいなんて、初めて思った。
湊には彼女ができたのだ。
応援しなくちゃいけないはずが、手元にあるこの携帯が僕を悩ませるんだ。
(湊からしか、かかってこない携帯か。ただより高いものはないな)
 湊は罪作りだ。そう感じると溜息が出た。
 

 帰宅してから、貰った携帯はそのままにして取り出す気にもなれなかった。
 僕はとにかく眠りたかった。
何もかも夢だと、誰かに囁いて欲しかった。
 
 母が夕飯だと呼ぶので、ベッドから降りると携帯が鳴っていた。見ると湊だ。
「はい、悠里です」
『全然掛からないんだけど、まさか箱から出してもいないとか?』
「ごめん。何か、疲れて寝ていたんだ」
『あ、そうなのか。ごめん! 俺、嫌われたかなあと思っていた』
 どんな思考をしているのだろうか?

「……何で?」
 携帯を耳に当てながら部屋を出た。キッチンに向かうと、良い香りがする。
『ん。だって、押し付けたような感じだったかなあと思って。俺は悠里とだけ話せる携帯があったらいいと考えたけど、悠里にしたら、うざいだけかなーと、不安になった』
「湊は気にしすぎだよ。僕は『うざい』なんて思っていないから。でも不安にさせてごめん。新しい携帯をありがとう。夕飯を食べたら電源を入れるよ。じゃあ……」
 切ろうとしたら、まだ何か話しかけていた。
「ん、ごめん。何?」
『何時なら、いいかなあって』
 恋人同士の会話じゃあるまいし、そこまで気にしなくてもいいのに。
「食べたら、僕から連絡するよ。それで、いいかなあ?」
『わかった! じゃあ、また後で』
 切れた携帯を暫らく眺めていた。湊は僕のことを何だと思っているのだろう。友人?
親友? それともクラスメート?

「……人の気持も知らないで」
 呟いた独り言を母に聞かれた。
「なあに? 彼女ができたの?」
「違うよ」
 手を合わせてご飯を食べようとしたら、母がそわそわしている。興味津津なのだな。
「相手は男だよ」
「残念!」

 
 食事を終えたので約束どおりに新しい携帯の電源を入れた。
これで連絡は可能だ。
しかし、湊に電話をして何を話すのだろう?
 とりあえず約束だからと電話を掛けてみた。
 呼び出し音が三回を数えたが湊は出ない。
(僕には三回コールで出ろというくせに!)
 呆れて、その携帯をベッドの上にぽんと置いた。僕は一体、何をしているのだろう。
「今頃、奈々さんと食事かな」
 声に出すと寂しさが募る。
しかし、これ以上は考えてはいけない。
僕は男で湊も男だ。
しかも湊は端整な顔立ちで女子に人気がありそうだ。

間違っているのは、僕なんだ。


6話に続きます

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