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 2度も抱かれた事実から亮輔の体や茎を思い出してしまい、蒼生は仕事に集中できない。
抗いながらも感じてしまった自分が情けないとさえ思う。
 相手は同性、しかも王様気取りの亮輔だ。
「好きだ」なんて言われても、蒼生は素直に受け止められない。

「まだ終わらないのか!俺は早く出かけたいのに!」
 人知れず悩む蒼生の目の前で、またしても亮輔が新入社員を責めていた。
「誰か代わりに伝票を切ってくれよ!待ちくたびれた!」
 亮輔の声に女性社員が手をあげて、いそいそと伝票処理を始める。
こんなことを続けていたら、新入社員のレベルは上がらないだろう。
「浅尾、少しは思いやれよ」
 蒼生はたまらずに声をかけた。
「少しずつだけど彼女は成長しているよ。見守るのも仕事のうちじゃないか?」
「俺は急いでいるんだよ!」
 自分のことしか見えていない亮輔に、蒼生は呆れた。
「貸して」
 蒼生は新入社員から発注書を受け取ると、すぐに伝票を切った。
この速さは女性社員の比ではない。
「ほら。早く行け」
「おっ。ありがとう!」
 亮輔は意気揚々としてお得意様のところに出かけていった。

「甘やかすな」
 部長が蒼生を戒める。
「営業マンが時間厳守で動いているのを知っているからこそ助けたんだろうが、甘いぞ」
「すみません」
 蒼生は席から立ち上がり、ただ頭を下げるしかない。
「新入社員を育てるのもあいつの仕事のうちだ。わかるな?戸田」
「はい」
 蒼生は一気に疲労を感じながらも再びパソコンに向かった。

 昼の休憩時間になり、蒼生が近場のコンビニで弁当を買おうとしていたら携帯が鳴った。
「はい」
『俺。近くまで戻ってきているから、一緒にランチを取ろう』
 あまり聞きたくない亮輔の声だ。
携帯の番号を教えたことすら後悔してしまう。
「近くって、どこまで来ているんだよ」
『んーと。もうすぐコンビニが見える』
 蒼生は驚いて手にしていた弁当を棚に戻した。
「そんな近くまで?僕はコンビニにいるよ?」
『じゃあ、出て来いよ』
 その声に操られたかのように蒼生は何も買わずにコンビニを出た。
しかし亮輔が乗っているはずの社用車は見当たらない。
『店を出たら角を曲がって、美容院の前まで来い』
「はあ?」
 しかし誘導されるまま歩いて行くと美容院の前で見慣れた社用車が停まっていた。

「誰にも見られなかった?」
 変なことを言い出したなと蒼生がシートベルトを着けながら思っていると、亮輔は微笑んでいる。
「内緒だからなー」
「なにが内緒だ。一緒に出かけても後ろめたいことなんて無いだろう」
 蒼生が呆れてそう言うと、亮輔は吹き出した。
「俺と堂々と出かけたいんだ?」
「そうは言っていない」
「部長に見られたら、怒られるんじゃないのか?」
「はあ?」
 これは誰かから事情を聞いたな、と蒼生は勘繰った。
「蒼生は部長のお気に入りだからなー。だけど気持ちは俺を向いている」
「おかしなことを言うな」
 蒼生が足を組むと、ようやく車は発進した。
「どこに行くんだよ。この辺りのカフェは味が薄くて苦手なんだけど」
「マックかモス」
 亮輔の子供のような嗜好が見えた。
「…モスがいい」
 ジャンクフードは苦手だが、選択の余地はなかった。

 
 モスに着くと蒼生は亮輔が目の前でポテトを食べ続けるのを見て、相当好きなんだなと知った。
セックスをした後で相手のことを知るなんて、今までにない順序だ。
今までは互いのことを知ってからその先にセックスがあったので調子が狂う。
「なに?なに見てるんだ?」
 亮輔がポテトを食べながら蒼生を見た。
「美味しそうに食べるなと思って」
「ふうん。なんだか付き合い始めたバカップルみたいなことを言うなあ」
「バカップル?」
「そうそう。初々しいというか。聞いていてこっちが恥かしくなる受け答え」
「はー」
 蒼生はバーガーを頬張り、もくもくと食べ始めた。
「一緒に食べるのって初めてだな」
 亮輔の言葉に蒼生は首を傾げる。
「そうか?以前は営業先の社員食堂で食べなかったか?」
「ああ!そんなこともあったな」

 お互いが営業担当だった頃は、お得意様のところでよくご馳走になったものだった。
蒼生がそれを思い出していると亮輔が前傾姿勢をとる。
「ピアス、してくれないんだ?」
「仕事の邪魔」
「折角買ったのにそんな言い方は無いだろう?」
「…亮輔。口のまわりに塩がついてる」
「あ、悪い」
 ポテトの塩をつけながら文句を言う姿なんて社内では見かけないことだろう。
こんな姿を見たら、新入社員は亮輔を怖がることが無くなるかもしれないが。

「なあ。付き合う気になった?」
「全然」
「2度も抱いたのに」
「セフレみたいだ」
「あー。それもいいかも。だけど俺は蒼生が好きだから、抱くだけじゃ物足りない」
 声を抑えているとはいえ、蒼生は公衆の面前で口説かれた気がした。
「場所をわきまえろよ…」
 こんな男に胸がときめくなんて自分はおかしいとさえ蒼生は思った。


17話に続きます






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