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「あ・あ・先輩っ、凄い…。もっとして、もっと!」
 放課後の美術部の部室の窓はカーテンで閉ざされていた。
それでもわずかにオレンジ色の夕陽が差し込む中で、喘ぎ声が続いている。
「ああんっ、先輩、やだ、抜かないで」
 すがる手を払い除けたのは、眼鏡の似合う眉目秀麗の男子だ。
よがっている相手の秘部から自分の茎を抜くと根元を持ち、精を相手の腹にかけた。
「こんなの楽しめない…どうして中に出してくれないの?」
 腹どころかシャツまで濡らした相手が不満げに彼に聞く。
「中に出したら面倒だ」
 そして彼は身支度を整えて、カーテンを開けた。
「わっ!」
 半裸でいた相手が慌てて机の下に潜り込む。
「恥かしい!閉めてよ、先輩!」
「早く服を着ろ。鍵は机の上に置いてあるから施錠しておくように」
 彼は一瞥しただけで部室から出て行ってしまった。
相手はその後ろ姿を見て、かすかに体を震わせた。

 眼鏡をかけているこの男子は石原涼(りょう)、美術部の部長だ。
涼しげな切れ長の目を持つ彼は、校内でもその名を知らないものはいない有名人だ。
それは優れた容姿にくわえて、この高校から初の有名大学に進学が決定しているからだ。
 おかげで教師のうけもいい。
生徒も羨ましげな視線を涼に送る。
 しかし涼には欠点があった。
品行方正とはとても言いがたい性癖を持っていたのだ。

 ここは共学高だが、涼は同性しか愛せない体質だった。
しかも校内で堂々とセックスをするあたり、まともな人間ではない。
 いつ見つかるか・そんなスリルが彼を駆り立てていた。

 涼はセックスの相手に不足しなかった。
誰もが羨む涼の誘いに乗らないものはいない。
 たとえセックスをしたら放り出されるだけだと知っても、相手は開脚した。
そして激しい愛撫やセックスに飲みこまれてしまい、陶酔して涼を求めるが、
涼は自分の気がすんだら終ってしまう。
 これだけのことをしておきながら、校内で彼の性癖の噂はたたない。
皆が口を閉ざし、セックスをしたものは遠くから涼を見てはため息をついていた。


「石原、おまえが登校してくるのはあと数日だな」
 帰ろうとした涼を担任が呼び止めた。
「そうですね、3年間は早かったです」
 
 顔を上げて担任に適当に口を合わせた涼の前を、見知らぬ男子が横切った。
校則違反ともいえる明るいブラウンカラーの髪が制服のブレザーによく似合う。
それに身長が160センチ前後と思われる背の低さが気になる。
涼は、この子が誰かわからなかった。
「ああ、おまえ。2年の小松だな?」
 担任に小松・と呼ばれた男子が振り返った。
「そうですけど?」
「おまえの担任の杉本先生が『遅刻ばかりする』って悩んでいたぞ。まともな高校生活を送れよ」
「はあ」
「この石原のようにな!有名大学に進学だぞ?」
 担任は涼がよほど自慢らしい。

「へーえ?」
 小松は小首をかしげた。
そして口角を上げて「石原先輩みたいに・ねえ?」と蔑むような言い方をした。
 
 この態度が気に食わない涼は眼鏡を指で押し上げながら「名前は?」と小松に聞く。
「小松悠(ゆう)です。2年2組、部活は写真部。これくらいでいいですか?」
 なにげに上からものを言う生意気な態度に、涼は眉をしかめた。
「初めてこんな近くで石原先輩を見たけど、かっこいいですね。これならもてるわけだ?」
 悠の声に担任が「当たり前だろう。石原はちゃらちゃらしたおまえとは格が違うんだ」と言う。
しかし悠はまたしても「へえ?」と笑いを噛み殺すような表情だ。
そして、ひょいとつまさきで立つと涼に視線を合わせた。

「せーんぱい?俺のクラスにあなたに捨てられて泣いた奴がいますよ?」

「それくらいいて当たり前だ。石原は…」
「結構、遊んでいますね、先輩?」
 担任の声を遮って、悠が言葉を続ける。

「そいつ、俺の親友なんですよ」
 
 涼は悠の目が鋭く光った気がした。
もしかしたら自分のセックス行為を聞いたのかもしれない、涼はそう感じたが、
もとより覚悟の上でしているようなものだ。
何故なら無事にここを卒業できるめどがたっているからだ。
粗相をしても数日のことだ、涼は冷静さを失わなかった。

「へえ、親友か」
 涼が返事をすると、悠は大きな目を涼に向けると「相当、軽いんですね」と挑発してくる。
「何人抱いたかさえ覚えていないでしょう?」
 悠は妙に強気だ。
流行の盛った髪型をしているあたり、今どきの高校生そのものだがどこか胆の据わった感じがする。

「それに、男好きですか?」


2話に続きます

 





 

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