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「僕、変なサイトを見たんだ。女子高生が腹の出た中年男とセックスをしている動画なんだけど」
「へえ?」
「あれって援交だよね」
 
 冬を過ぎて桜の花が咲き急いだこの春、小松悠は高校3年生になっていた。
やんちゃな性格が気に入られたのか、生徒会から是非にと勧誘されたがそれを断り、
いつもこうして親友の杉本陽向(ひなた)と昼ごはんを食べて楽しい時間を過ごしていた。

「援交ねー」
 
 陽向は悠とは違っておとなしい性格だ。
とてもアダルトサイトを観るような子ではないと悠は思っていたのだが、
石原に強姦され、悠が石原に一泡吹かせてから陽向は変わった。

「その女子高生は抵抗しないんだよ。お金の力って凄いね。愛情がなくてもセックスができるんだ」
「うーん。援交している子の気持ちはわからないな」
 悠は食事時の話ではないなあと感じている。
しかしこれは今日に始まったことではない、陽向はところ構わずにその手の話題を振ってくる。
さかりでもついたんだろうかと、悠は仕方なく話に付き合うが陽向の気持ちは理解していなかった。

「ゲイサイトもみつけたんだ」
「…それはさすがに聞きたくないな」
 悠はハンバーガーを食べ終えると添えられていたナプキンで手を拭いた。
「聞きたくない?」
「俺は興味がないから」
 すると不服そうに陽向が頬を膨らませた。
「ゲイの存在を否定する?」
「そこまでは言っていないよ。人それぞれだし。だけど俺はあまり聞きたくないんだ」
 悠は「察しろ」とばかりに席を立った。
そして陽向に「散歩でもする」と言って廊下に出た。

「もう忘れたのかな。それならそれでいいんだけど」

 思わず小声で独り言をつぶやいた。
悠が石原涼に引導を渡したのはまだ2ヶ月前だ。
あの頃は親友である陽向を守ろうと動き回ったので、その記憶は鮮明だ。
 男に襲われたなんて、普通の人間ならショックを受けるだろう、
実際に陽向もそうだった。
俯いてばかりの陽向を救うべく悠は立ち上がった。

 それなのに「ゲイサイトを見つけた」などと笑顔で話す陽向の気持ちがわからない。
自分の傷をえぐるようなことではないか?と悠は不安を抱えた。
 強姦されたのを忘れたならいい、しかし興味本位でそんなものを観るなんて、
一体どうしたことだろうと悠はわけがわからなくなっていた。


 一方、陽向はそっけない悠が気にかかる。
陽向は守られた分、悠に惹かれていたのだ。
自分を守ってくれた親友に好意を寄せるのは当然かもしれない。
 しかし気持ちの伝え方がわからない。
たびたび手をつないで下校するとき『今いわなくちゃ』と焦るのだが、
悠はその様子を誤解して「おなかでも痛いのか?」と聞いてくる。
それが陽向には歯がゆいものだった。
 
 そのうえ、最近は手をつなぐというより手首をつかまれて歩いている。
この距離を縮めたいと思うのは自然だろう。
 しかしそのためには告白をしなければならない。
陽向にはその勇気がなく、ゲイサイトの話を振って様子を伺うのが関の山だった。


2話に続きます





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