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『皆藤ー。凄い動画がUPされているぞ。女子高生が彼氏とセックスしているのを盗撮したやつ』
 友人からのメールに返信する気がない。
理仁は元々、卑猥な動画はもちろん、エロ本にも興味がなかったのだ。
 しばらく携帯を放置していると今度は電話が鳴った。
『見た?』
「見ていないよ」
『おまえは本当に淡白な奴だなー。盗撮されているとも知らずに女子高生が喘いでいるんだぜ?』
 友人は『胸が揺れるほど激しくやっているし、その女子高生がエロ顔でたまらない』と続けた。
「エロ顔…」
 理仁は嫌なことを思い出して言葉に詰まった。
「なあ、俺もエロ顔なのかな?」
『は?童顔なだけじゃね?なんでそんなことを聞くんだ?』
「別に」
『あ、ほら!早く動画を見ろよ。いくら草食系のおまえでも燃えるかもしれないぞ』
 強く勧められて仕方が無く崇のノートパソコンを起動させた。
崇のパソコンを承諾なしに勝手に使うのは気がひけたのだが、
見ないと友人の気がすまないようなので理仁は心の中でごめんなさいと謝った。
 そしてインターネットのサイトを見ると、友人が薦めた動画は視聴率が1位の代物だった。

 友人が言うように明らかに盗撮されていた。
階段の踊り場で女子高生のスカートの中に顔を突っ込んでいる男子の姿があった。
子猫が鳴くようなか細い声で女子高生が喘いでおり、
驚くことに彼女は自らブラウスをまくりあげて紫色のブラジャー姿になった。
そして自分で胸を揉み始めて、さらに喘ぐ。
ブラジャーから頭を出した赤みを帯びた乳首が鮮明だ。
 理仁が黙ってみていると、画面には彼女の白い腿が映し出された。
どうやらどちらかの仲間が撮影しているのだろうと理仁は感づいた。

「変な動画」
『そう言うなよー。なかなかのものじゃね?2位も凄いぞ』
 理仁はマウスを動かして次の動画を見ようとして小さなバナーを見つけた。
<同性愛サイト>と書かれたそのバナーに、何故か指が震えた。
「こんなものまであるんだ…」
『はあ?何か言った?』
 理仁は携帯を切ってまさか・と思いながらバナーをクリックすると、
現われた画面には半裸の男子高生が全裸の中年の男にフェラをさせられているものや、
あろうことかトイレの盗撮まであった。

 まさかの思いが理仁の脳裏をよぎる。

 視聴率1位の動画をクリックすると電車の車内が映し出された。

「あっ!」
 理仁は口を両手で抑えて思わず立ち上がった。
ゆっくりと画面が流れる動画を見ていられない、理仁はすばやく画面を切って肩で大きく息をした。
今見た画面を信じきれない理仁はむせてしまい、過呼吸になりかけた。
目に涙がにじむほど、呼吸が苦しい。
こんなことは初めてで、理仁は力なく床に両膝をつき、そのまま横に倒れてしまった。



「どうしたんだ?」
 ドアを開ける音とともに崇の声が理仁に届く。
「穏やかでは無いな。大丈夫か、しっかりしろ」
 崇は理仁の側に駆け寄り、抱き起こした。
「ゆっくり息を吸え。そして、また吐くんだ」
 崇は理仁の背中を撫でながら呼吸を正常に戻してくれ、そして立ち上がらせてくれた。

「さて、なにがあったんだ?」
 崇の問いかけに理仁は答えられない。
「ボトムが腰まで落ちているぞ。やはりウエストも細すぎるな」
 そうつぶやく崇に、理仁は思わず抱きついた。
「どうした?」
「…なんでもありません」
「なんでもないのに抱きつくような子ではないだろう」
 崇はまるで以前から理仁と付き合ってきたかのようなことを言う。
しかしそれは的を得ていた。
「…私のパソコンが起動しているな」
「すみません、勝手に使いました」
「使うのはいい。だがしかし、そこで何を見たんだ?」
 崇は理仁の髪を撫でてやりながら、理仁の言葉を待った。

「自分です」
 ようやく答えた理仁の声は震えていた。

 崇は理仁を抱いたまま机上のパソコンの閲覧履歴を見た。
そして問題のサイトにアクセスをした。
「…これは」
「見ないでください、お願いです!俺の無様な姿はあなたに見られたくないんです!」
 理仁は崇の腕にすがりついて首を振り続けた。


10話に続きます

 



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