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 カオルは煌の顔を見ながら不敵に微笑み、ブラウスのボタンに手をかけた。
煌は何が起こるのか予想がつかない。
何も言えずにただ様子を見ていると、カオルはブラウスをはだけて下着姿を煌に見せ付けた。
それはブラジャーからはみ出るほどの巨乳だった。

「これが見たいわけ?こんなことでお小遣い稼ぎなんて、委員長さん・見損なったわ」
 この姿に女性は強い、しかもしたたかだと煌は学んだ。
「ごめん。謝っても許されないことだけど…」
「噂どおりね、上原煌くん。頭はよくても男気がない」
 舐められていると煌は感じた。
しかしどんなに馬鹿にされても言い返すことはできない。
自らの罪だからだ。
「私の姿を見ても動揺しないの?変わっているわ。昨日は拉致したくせに」
 カオルはスカートもまくり上げようとする、煌はそれと気付くと「止めてくれ」と叫んだ。
「…俺が悪い。本当にごめん」
「見たくないってこと?」
 カオルが挑発的な言い方をするが煌は何もできなかった。
「そう。見たくないんだ」
「それなら変な仲間とは関わらないことね。私は昨日の件を先生に話すつもりだけど、上原くんのことは黙ってもいいわ」
「それは…」
「昨日も謝ってくれたのは上原くんだけだから」
 カオルはブラウスを着直すと、腕組をした。
「でも許すわけではないわ、覚えておいて。あの屈辱はたとえようがないから」
「ならば俺のことも話してくれ。いや、俺から先生に話す」
「そこまで言う?」
 カオルは吹き出して「傷つくわ」と笑う。
「上原くんは私の下着姿を見ても動じないじゃない」
 煌はたしかに顔色1つ変えなかった。
それがカオルには面白く映ったらしく「じゃあね」と手を振って去って行った。

「はー…」
 思わず前かがみになり、膝に手を当てると疲労を感じた。
はっきりとしたのはカオルの怖さだけだ。
こんな思いを二度としたくないと煌は思った。
 冷静を装うと靴を履きかえるが、もう授業は始まっていた。
遅れて行くのが面倒に思えた煌は、保健室に行って「休ませて欲しい」とベッドに横になった。
 授業を放棄したのは初めてだ、しかし考える時間が煌には必要だった。


「起きれる?」
 匠の声に驚いて煌が目を覚ました。
「びっくりした…」
「驚いたのはこっちだよ。ちゃんとカオルちゃんに謝れたんだね、男気があるじゃないか」
「え、ええ?」
「カオルちゃんから聞いた。それで負荷を感じて寝込んだの?人間らしくていいね」
 匠が制服姿なので、煌は時間が気になった。
腕時計を見るとあれから1時間半は過ぎていた。
「実は昼ごはんを食べようと誘いに来たんだけど、食べれそう?」
「あ、うん」
「じゃあ、元気の出る部屋に案内するよ」

 匠が煌を連れてきたのは園芸部の部室だった。
窓際にはずらりとサンセベリアが並び、長机の上にはポトスが葉を広げている。
「サンセベリアはマイナスイオンを発生させる植物だからね、ここで食事を取ると元気になるよ」
 匠はそう言いながらお湯を沸かしている。
「コーヒーはインスタントだけど飲める?」
「あ、うん」
「それはよかった」
 煌は匠の姿を横で見ながら、気分が高揚するのを感じた。
やはり惹かれているのかと思うと、匠にどう話しかけていいのかわからない。
煌は奥手すぎるのだ。
こうして植物に囲まれながら2人っきりだと緊張してしまう。
「煌を惚れ直したよ」
「ええっ?」
 意識しているのにそんな話題を振られてしまい煌は動揺した。
「僕よりも気の強いカオルちゃんが煌のことを『悪い奴じゃないね』って言っていたよ。
だけど僕としては2度とあんなことに関わってほしくないな」
 匠が上目遣いをするので、内心怒っているのだろうと煌は感じ取った。
「2度としないよ」
「よし。じゃあ、もうその話題はしない」
 まるで1つの難題をクリアしたかのように匠が手を叩いた。
その響きが煌にも通じて、重かった気持が晴れ晴れとしてくる。

「ようやく顔色がよくなったね」
 匠が煌の隣の椅子に腰掛けながらコーヒーを渡した。
「ありがとう。ここの植物のおかげ・かな?」
「僕のおかげだって」
 匠はよく笑う、そしてその笑顔が煌を安心させる。
2人でサンドイッチを食べながら煌は匠が気になって仕方がない。
 ようやく肩の荷がおりたせいなのか、煌は焦りすら感じた。

「匠。あんなことがあっても、俺のことが好きでいてくれる?」
「どうした、突然に」
 匠はコーヒーを1口飲んで「ふう」と息を吐いた。
「あの話題はおしまい。で、僕は煌が好き、これは変わらない」
「…付き合えないかな」
 煌は勇気を振り絞った。
しかし匠はぴんとこないのか「ん?」と首をかしげている。
「匠と付き合いたいんだ」
「知っているだろうけど僕、男だよ?それに僕は植物が最優先だからねー。難しいな」
 このさっぱりとした断り方に、やはり慣れていると煌は思う。
過去に何人にも交際を申し込まれて断ってきたのだろう、余裕すら感じる断り方だ。

「植物はね、毎日様子を見てあげないと僕の感情を汲み取れないみたいなんだ」
 匠はポトスの鉢を1つ手元に寄せて煌に見せた。
「この葉も拭いているんだよ。室内で埃が舞うからね、葉に積もらないように掃除しているんだ」
「…大変だな」
「そうでもないよ。僕は世話をするのが好きなんだ」
 匠がポトスを眺めるその目はとても穏やかでやさしいものだった。
煌はその目が自分に向けられないのが残念で、こんなときでも自分から話しかけられない内弁慶な性格が情けないと思う。

「あー。でも、煌の世話ならできるかもね。相思相愛みたいだから」
「えっ。じゃあ、付き合えるのか?」

「あはは、すぐに食いつくなあ。普段もそのくらいの勢いがあってもいいのに自信がないの?」
 匠に見抜かれて煌は二の句が継げない。
ただ、顔が熱くなったのはわかる。
「照れるなって。僕も照れるから」
 匠は「ほら」とポトスを定位置に戻すと振り返り、煌をまっすぐに見つめた。
「自信を持てって。煌は委員長なんだから男らしくしないと舐められるよ」
 そして匠が煌の首に手をまわし「目、閉じて」と言いながら唇を重ねた。

5話に続きます








 

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