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2009.05.28 mellow・10
 健は担任という権力を行使して欲望のままに自分を捕まえておこうとする加賀が許せない。
元は自分を好きらしい加賀に交際を申し込まれて興味を持ち、承諾した自分が悪いのだが、
まさか手コキまでされるとは思わず、自らの思慮の甘さが悔しい。
 だからこそセックスは拒んだ。
体の関係を持つつもりは毛頭なかったからだ。
 今では加賀が憎らしい。
光を委員長から降ろすつもりの加賀に、一言いや二言言わなければ気が済まない。
鬼の形相で廊下を走る健を誰も咎められない。
なにごとかと皆は遠巻きに健を見るだけだった。

「失礼します!」
 健は大きな声で挨拶をして職員室に入り、まっすぐに加賀の元に行った。
そこには健の姿を見て驚く光と、椅子に腰掛けた加賀がいた。
「直江!」
 加賀が嬉しそうな声を上げ、椅子を回して体ごと健に向けた。
「体調はもういいのか?心配したぞ」
 加賀が妙に親しげに甘い声で聞いてくる。
「はあ。もう平気です」
 健はこうして会話をするだけでも腹が立つ。
苛立ちを隠せずにいる健に、光が肩を軽く叩いた。

「どうしたんだ、そんなに息を切らして。何をしに来たんだ?」
「光が委員長を降ろされるって聞いたんだ。それの抗議に来た」
 健の言葉に光は「抗議って。先生が決めたことだから」となだめようとする。
「俺は構わないけど、健の負担が増えるからどうだろうと疑問には感じたよ」
「…わかっていない」
 健は光を見上げてつぶやいた。
「僕はいつも側にいるのに、光はわかっていない」
「どうして?どういうこと?」
 光が慌てだすと健は「任せろ」と言って制した。
そして加賀に向き直ると息を深く吸い込んだ。

「委員長は光だ。これは譲れない!」

「それが言いたくてわざわざここに来たのか?私が了解するとでも思うのか?」
「…縛らないといいましたよね!」
 この健の言葉に職員室にいたほかの先生方がにわかにどよめきだした。
「健、それって」
 いくら鈍い光でも、なにかを感じたようだ。
「僕は先生の言うとおりにはなりません。他を当たってください」
 そして健は光を連れて職員室を出ようと、向きを変えた。
そのとき、加賀の手が健をつかまえる。
「離せよ!」
「私の気持ちを知りながら、どうしてそんなに冷たいんだ?」
 加賀はすがりつくような目で健を見る。
「昨日のことが気に障ったなら謝る、少し急ぎすぎた。だから…」
「先生。他を当たってくださいと言いましたよ!」
「じゃあ、どうして付き合ってもいいと言ったんだ!」
 加賀は健の腕を撫でている、この行為だけで健はぞっとした。
しかも光がそれを見て、眉間に皺を寄せ不愉快そうな表情を見せる。
「先生が変態だと知らなかったからですよ」
 健は加賀の腕を振りはらった。
「直江、私が変態だって?」
「とぼけないでください。昨日の行為は暴行です。警察に行ってもいいんですよ?」
 健はそう言い切ると、光を連れて職員室を出た。

 すると後方から「加賀先生、今の話はなんですか?!」「あなた、生徒に手を出したんですか」と、
騒ぎ出す教師の声が聞こえてきた。

「健、まさか担任と…?」
 光が小声で聞いてきた。
「もう終ったことだ」
 健が一言で片付けようとしたら、光が「ちゃんと話してくれ!」と問い質す。
「側にいるのに俺はなにもわかっていないって、健は言ったよね。だけど言ってくれないとわからないことがあるんだ」
 光が珍しく声を荒げた。
「今だって『もう終ったこと』の一言で片付けようとしているけど、話してくれよ!」
「…光は知らなくていいんだよ。僕のミスなんだから」

「またそう言ってはぐらかす。距離をとらないでくれ」

 光は言いながら興奮してしまったのか胸を抑えている。
「あのさ、光…」
 健がようやく口を開いたとき「俺たち、幼なじみじゃないか」と光に抱き締められた。
「く、くるしっ…」
 光は力をこめて健を抱き締めていた。
おかげで健は光の胸板に圧迫されたようで呼吸が苦しい。
しかし光はそれに気付かずに顔を伏せ、健の髪の中に顔を埋めた。

「健は俺にとって特別なんだ。健のことなら何でも知りたい。はぐらかされるのはごめんだ」
 その声に健は光の腕の中でもぞもぞと動き、ようやく顔を上げると息苦しさに頬を染めていた。
「なあ、健」
「光。僕が光を好きだと言ったらどうする?」
「え。幼なじみだから好きなのは当然だろう?」
 健は思わず吹き出して「その『好き』じゃないんだ」と苦笑いをしながら言う。
そして光を見上げたまま、腹を決めた。

「僕はずっと光が好きだった。だけどこんなことを言ったら光は困るだろう?
だから…担任と付き合おうかと思ったんだ。光に似たところがあったから。
でも光の代わりなんて、どこにもいないんだ。僕はようやくそれを知ったんだ…」
 
 言い終わると健は「離してくれ」と光に言い、自ら光の胸を押して体を離した。
「ごめんな?僕なんかに好かれちゃって、気分悪いよな」
 健はうつむいたままそんなことを口走り、「教室に戻る」と言って歩き始めた。
その健を光は追えない。
健の告白を受け止めきれずに、ただ呆然としてしまっていた。

11話に続きます
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