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2009.06.04 室内の湿度・5
『杏樹、外は蒸し暑いから中に入れてよ』
 杏樹が帰宅してから数分後に携帯が鳴り、すぐに出ると麻人からだったのだ。
「はあ?おまえ、どこにいるんだよ」
『杏樹の部屋の前だよー』
「…なにを言って」
 するとドアを激しくノックされ、杏樹はびくりと身を震わせた。
『な?ここにいるんだよ。早くドアを開けてくれよ』
「…冗談じゃない!」
 杏樹はドアにチェーンをかけて無視することにした。
しかし麻人も粘って、どんどんと激しくドアをノックする。
これでは隣の部屋から苦情が来そうだ。

「帰れ」
『そんなに冷たいことを言うわけ?俺との仲なのに~?』
 麻人は話しながら笑っている。
どこかで酒を飲んだのだろうか、いつもとは雰囲気が違う。
「とにかく帰れ!迷惑だ」
『あーきー。一晩くらい泊めてくれよ』
「警察を呼ぶぞ。さっさと帰れ!」
 杏樹は自分の部屋の住所を麻人に教えていない。
それなのに探し出した麻人に恐怖すら感じた。
ただでは離れられないのかと、杏樹は眠れない一夜を過ごした。

 

 まだ空が明けないうちに杏樹はネクタイをしめて出かける準備をした。
行き先はもちろんコンビニだ。
凱に会って話をしてから、そのまま出社しようと考えていた。
 凱のことを色々知りたい、そして自分のことも知ってほしいと杏樹は願った。
先の尖った内勤用の革靴を履くと、玄関のチェーンを外してドアを開けた。
「は!」
 そこにはまだ麻人が立っていたのだ。
「…おまえ」
 杏樹が驚いていると麻人は「杏樹」と名を呼びながら玄関に押し入り、そのまま杏樹を押し倒した。
「いたっ!」
 上がり口に腰を打ちつけて痛がる杏樹の体の上に麻人が圧し掛かってくる。
「こーんなに朝早くからどこに行くつもりだったんだよ?」
 まだ酒の残っているらしい麻人から汗の匂いがする。
「あーき。俺のものになれって」
「嫌だ!離せ!」
 杏樹が抗って麻人の体を拳で殴るが、麻人は動じない。
それどころか「そんな力で俺を拒もうなんて、笑っちゃうよ」とまで言う。
「杏樹は我慢のできない子だからなー」
 麻人は杏樹のベルトを緩めた。
「触るな!」
「覚悟を決めたら?もう俺からは逃れられないんだよ」
 しかし杏樹は麻人の頬を打った。
さすがに麻人は一瞬怯んだが、体をどかそうとはしない。
「逃がさない」とつぶやき、杏樹のスラックスのファスナーを下ろした。
そして萎縮している茎をつかむと口にくわえてフェラを始めた。
「嫌だ!止めろ!」
「なんだよー。いい気分にさせてやるのに」
 麻人は杏樹の茎を舐めて「あはは」と笑う。
「杏樹は俺のものなんだよ」
 そして強引に下着ごとスラックスを下ろすと杏樹をうつぶせにして尻を叩いた。
「形のいい尻だよな。スーツの上からも、いつもそそるんだ」
 麻人は自分の茎を取り出すと杏樹の秘部に突き立てた。
「ぁああっ!」
「なあ、杏樹ー。いいじゃないか、いい具合だろう?」
 麻人は腰を揺らして挿入し、すぐに抜き差しを始めた。
肌の触れ合う淫靡な音が聞こえてきて、杏樹は肩を震わせた。
「なんだ?泣いているのか?」
 麻人は杏樹の異変に気付いたが性欲に勝てずに、盛りのついた獣のように杏樹の中を突き続け、
やがて果てた。





『杏樹さん?なんか声がおかしくないですか?』
「うん、ごめん。体調を崩しちゃって。それで行けれなくて…」
 杏樹はキッチンの床にぺたんと座り込んで凱と電話で話をしていたが、辛くなり声が震えた。
乱されたシャツが肩から滑り落ち、麻人につかまれた跡の残る腰を自然と隠した。
『いいんですよ、それより体調を崩したって大丈夫なんですか?』
「あ、たいしたことはないんだ。心配しないで」
『そんなことを言われても心配です。やっぱり、杏樹さんはちゃんと食べないからですよ。
今度、俺が美味しい料理のお店に連れて行きますから』
 稼ぎがいいとは思えない凱の言葉に、杏樹は吹き出した。
『あ、笑いましたね。よかったー。声が聞けただけでも俺は嬉しいんですよー』
「ありがとう。じゃあ、また日を改めて」
 
 杏樹が携帯を切るとタイミングよくバスルームから麻人が出てきた。
「なに?誰かと電話?」
「誰でもいいだろう」
「ふーん?」
 麻人は髪をタオルで拭きながら「パンツ貸して」と勝手に杏樹の箪笥を見ている。
本当は『勝手に触るな』と言いたいところだが、杏樹は気力が萎えていた。
乱された着衣を直す気にもなれずに上着を脱ぐと、ウオーキングクローゼットから別のシャツを出して羽織った。

「杏樹」
 身なりを整えた麻人が呼ぶが杏樹は返事もしない。
その態度に麻人は首をかしげて歩み寄る。
「怒っているの?」
「当然だ」
「どうしたら許してくれる?」
「許さない」
 今日は凱に会う大事な日だったのだ。
それなのに強引にセックスをされて杏樹は悔しくて目に涙を浮かべた。
「そんなことを言うなよ、杏樹」
「早く出て行け!」
 杏樹の語気の強さに、麻人は渋々部屋から出て行った。
それを確かめると杏樹は力が抜けて再び床にしゃがみこむ。
 この調子では仕事に差し支えると思った杏樹は会社に欠勤すると連絡を入れた。

6話に続きます
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