FC2ブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2009.06.27 視界良好・7
パスタは美味なのだが、涼真は目の前の唯斗が気になってなかなか喉をとおらない。
「おとなしいなー。つまんないじゃん」
 
唯斗に指摘されて、これは身の上話でもしたほうがいいのかと迷う。
しかし父親は公務員、母はパート、飼っているのは雑種の三毛猫・こんな話を唯斗が面白がるはずがない。
 趣味の話はどうだろうと思うが、あいにく涼真は堂々と人に言える趣味はもっていない。
ネットサーフや友人と話すのは好きだが、それは趣味ではなくコミュニケーションだ。
 涼真は、むしろ唯斗の話を聞きたいところだ。
しかし話してくれるだろうか?破天荒なところがあるし、すぐに笑う、そんな唯斗に話がふれない。
 フォークを口に当てながらぼんやりと悩む涼真を見て、唯斗が口を開く。

「恋わずらい?」
「はあっ?」
 言当てられてしまった涼真は取り乱してフォークをくわえてしまう。
「で、相手は俺?」
「は…」
 フォークが床に落ちてコンと音を立てた。
「わかりやすいなー、本当に。そんなに俺が好き?ま・悪い気はしないけど」
 唯斗はパスタを食べながら「男に好かれたのはこれで2度目だなー」と予想外の言葉を口にした。

「前にもこんなことがあったんですか!」
 涼真は自分の気持ちを告れると思い、前のめりになったが唯斗の笑いを引き出しただけだった。
「面白いなー。俺が近寄ると『近い!』って怒るくせに」
「時と場合によります!」
「へー。初めて聞いた。だけどそれは自己都合じゃないの?」
 どうも唯斗の手のひらで遊ばれている気がする。

「…唯斗さんは僕みたいなのをどう思います?」
「おまえみたいって、なに?俺の着替えを眺めていたり、俺と話すときは赤面すること?」
「…眺めていたのは忘れてください。大体、唯斗さんもカーテンを引かずに着替えるからいけないんです!」
「暑いから仕方ないじゃん」
 唯斗は「着替えるときはクーラーをガンガンにつけたいところだけど、まだ6月だし」と続ける。
「それに早着替えができるから、特に問題はない」
「問題はありますよ。他の人に見られたら困るでしょう?」
「涼真みたいな子は、そうそういないよ」
 そして唯斗は鼻で笑うと「俺を観察するんだから」と思い出し笑いをしているようだ。
涼真は笑いものにされているのだが『涼真』と呼ばれたことに感激して気付かない。
1つのハードルを越えたような気さえする。
これで本当に付き合えたらどんなに嬉しいことだろう。
しかし、親と友人には言えない秘密になる。

「あのさ。俺が男に惚れられたのは高校生のとき以来だよ」
「へえ…」
「そのときは速攻でお断りしたんだけど、涼真ならいいかなーって思う」
「本当ですか…?」
「あれ。嬉しいの?」
 今度は唯斗が前のめりになって涼真を挑発する。
「躾の行き届いたいい子だし。なにより面白いしねー。だけど俺が好きってなかなか言わないなー」
 唯斗に頬を突かれて涼真は腹を決めた。
「い・言います。…好きです」
 しかし語尾が小さい。
「は?聞こえないぞー」
 唯斗に煽られて涼真は息を吸い込んだ。
「あなたの破天荒さに惚れました!」
「あははは。よーくできました!」
 唯斗は手を叩いて笑っている。
完全に遊ばれた、涼真はそう感じざるを得ない。
また・からかわれたと思い、涼真は落ちたフォークを拾って席を立ち、キッチンへ洗いに行った。

「涼真ー。泊まっていくだろう?」
「はああ?」
 思わず大声を出しながら振り返ると、食べ終えたらしい唯斗が皿を集めている。
「なに。泊まる気じゃないの?」
「部屋に帰りますよ!」
「それじゃあ、付き合っていることにならないねー」
 唯斗が空になった皿を流し台に乗せ、「俺に慣れたでしょ?なら、泊まればいいじゃん」などと言う。
「泊まる意味がわかりません…」
 涼真は頭がクラクラとしてきた。
泊まるとなれば、相手が女性ならすることは1つだ。
しかし唯斗相手に、何をすべきか見当がつかない。
並んで眠るのは緊張して、到底できそうにない。
「大学生にもなってそんなことを言う?もしかして童貞?」
「違います。それに童貞かなんて関係ないでしょう」
「なーんだ。色々教えてあげようと思ったのに」
 その『色々』に涼真は誘われた気がした。
「お言葉に甘えて、泊まってもいいですか」
「どうぞ?」
 唯斗が口角を上げて微笑んでいる。
並んで立つと身長差を感じるのだが、唯斗は涼真のためによく膝を曲げる。
涼真と視線を合わせるためだ。
その気配りにも涼真は感激してしまった。

「付き合ってもいいんですよね、じゃあ、触ってもいいんですか?」
「いーよ。どうぞ?」
 唯斗は涼真の手を取ると「どこがいい?」と聞く。
「肩。蝶々に触りたいんです」
「へえ?」
 唯斗はさほど驚かずに涼真の手を導いた。
そして涼真が蝶々に触れたとき、唯斗は涼真の顎を指で上げて唇を重ねた。

8話に続きます
スポンサーサイト
デリヘルもソープもイメクラも気に入った子がきっと見つかる
超大型リニューアル中の大好評風俗情報サイト!
FC2公認の男性用高額求人サイトが誕生!
稼ぎたい男子はここで仕事を探せ!
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。