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――和室に布団を敷き、浴衣姿のうら若き人妻が横になっている。
その足元に不審な男が座り込み、人妻の足を丹念にマッサージし始めた。
男はどうやらマッサージを職とする・昔で言う「アンマさん」なのだろう。
熱心に人妻の足を撫でるようにマッサージを続けるが、やがてその手は股間に達した。
「やめて」
 人妻の声は男を制することができない。
哀れにも人妻は股間はおろか胸元まで乱されて、豊かな乳房が男にわしづかみされた。


「何を見ているんだ!」
 帰社した創が眉間に皺を寄せながら、先に帰社していた琉を叱りつける。
「たまにはいいじゃん。人妻ものだよ」
 敵はあっけらかんとしたものである。
「会社のパソコンを使ってエロ動画を見るとはたいした度胸だ」
「まーね。これくらいの息抜きをさせてもらわないと気力が続かないよ」
「何を言っているんだ。仕事場だぞ!さっさと消せ!」
 琉は「今からいいところなのにな」と不平をこぼしながらサイトを閉じた。

「まったく。そんなものを昼間から見る奴の気が知れない」
 創は眼鏡を外してクリーナーでレンズを拭き始めた。
その顔を琉が珍しそうに眺めている。
「…なんだ?」
「目、切れ長なんだねー。こうしてじろじろと見たことがなかったからさ、初めて知った」
「…切れ長だったらなんだって言うんだ」
「そうカリカリするなって。ああ、どうしてそんなにいつも苛立つの?」
 琉はからかっているわけではない。
興味を持ったので聞いただけだ。
しかし年中苛立つ創にとっては、火に油を注ぐようなものだった。
 創は眼鏡を拭き終えて再びかけると、目の前で頬杖をついている琉をにらんだ。

「おまえとは話にならない」
「ああ、そう?思い込みじゃね?」

 2人の思惑はそれぞれが違う方向を向いている。
とても相容れない状況に、またしても事務員たちが給湯室に逃げ込んでいる。

「毎日、飽きないものねー。話が合わないのに会話しようなんておかしくない?」
「秋山くんが面白がっているようにも見えるけど」
 事務員たちもいい迷惑である。
「とにかくこの空気はもたないわ。そのうち部長に相談しようかしらね」
 誰が見ても反りの合わない2人なので、デスクの場所を変えるように提案しようというわけだ。
「でも『お見合い席』でかれこれ1年以上が過ぎているじゃない?今更無理よね」
 事務員たちは「ああ」とため息をつき、2人の会話が静まるのを見計らって席に戻った。

「ところで今日の首尾は?」
 創が琉に聞くと「事務用品はすべて受け持つことになった」とため息まじりに答える。
「事務用品か。粗利が取れないな」
 
 この商社は大手スーパーの包装資材を卸している。
しかし最近のエコ活動により、スーパーではマイバッグ持参運動を行っているので大打撃だ。
 昨年割れを起こしている現状で、営業マンとしては新たな注文をとるのに必死なのだ。
粗利が微々たる事務用品であっても現状よりも1歩前進と見るべきか、
それともピッキングに手間がかかって時間の浪費と見るべきなのか。

「でもラミネートマシーンも売れたよ」
「えっ?」
 創が初めて琉を見直した。
「まさか98000円の、高いほうか?」
「うん。35000円のマシーンは家庭用だから、連続使用に耐えうるほうがいいって勧めた」
「やったじゃないか!」
 創が珍しく手を叩いた。
そして「98000円なら粗利が30000円ってところか。大きいな」とうなづく。
「それでラミネートフィルムも全サイズ注文をとったから、事務用品の粗利は少なくてもいいかなって」
 琉が続けると創はやけに喜んで「フィルムも粗利が取れる。凄いな!」と誉めた。
その姿に琉が「僕がトップに立ったりして?」と笑う。

 すると創は眼鏡を直しながら「調子に乗るなよ」と釘を刺した。
「俺はそう簡単にナンバー1の座を譲らない。出世がかかっているんだからな」
「へえ?」
「事務用品なんて細かいものじゃなくて、俺は買い物カゴをプレゼンしてきた。あれなら粗利が取れる」
「うまくいくかな」
 自信満々な態度の創に琉が口角を上げた。
「は。俺を馬鹿にしているのか?買い物カゴは1店舗につき平均500は使用するんだぞ」
「よく調べたものだねー」
「当然だ。これでおまえよりも先に上に行く」
 いかにも出世をもくろむ男の野望である。

「そんなに急がなくてもいいんじゃない?」
 琉のつぶやきに創は「はあ?」と首をかしげる。
「あ、そうか、おまえは出世欲がなかったんだな。しかし男らしくないぞ」
 創がまた説教を始めようとしたとき、部長が帰社した。
「お帰りなさい」
 2人はそれぞれ今日の首尾を部長に報告すると、結果を出せた琉が誉められた。
創の提案した買い物カゴの返事はまだだ。
この注文が取れたら自分の勝ちだとばかりに、創は隣で誉められている琉を横目で見た。
『次は俺だ』と心の中で思い、また苛立たしさを感じた。

「創、ちょっと」
 急に琉に呼ばれて喫煙室に入ると、琉は煙草をくわえた。

「怒り丸出し。みっともなくね?」
 琉は創を見上げながらぼやく。
「怒ってなんかいない。それよりも煙草は止めるんじゃなかったのか」
「3日我慢して元どおり」
「…意志の弱い奴だ」
 創が呆れていると「なあ」と琉が身を乗り出した。

「結構、僕が話したことを覚えていたりするんだねー」
「ああ、覚えているさ。ろくでもないことばかりだけどな」
「ふうん。興味があったりする?」
「誰に?おまえに?そんなことは一切ない!」
 創は切って捨てるような言い方をするが、琉は楽しそうに笑う。
「普通は興味がなければ聞き流すんじゃね?」
 腕組をした琉に、創は「なにをいっているんだ?」と理解できない様子だ。
「灰が落ちるぞ、ちゃんとしろよ」
 琉のくわえたままの煙草から今にも灰が落ちそうだ。
「おっかしーの」
 琉は笑いながら煙草を灰皿に押し付けて揉み消した。
白くて細い煙が天井に上っていく。

「自分の気持ちから逃げなくてもいいのにさ」
「逃げる?なんのことだ」
 まだ琉の言わんとするところが見えない創は眉間に皺を寄せた。
「ま、いいや。僕は毎日楽しんでいるからねー」
 誘っておいて先にデスクへ戻る琉の後ろ姿を見ながら、創は「いいかげんな奴だ」とつぶやいた。

3話に続きます
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