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2006.06.13 エゴイスト。3
やがて病院の事務で働く友人から意外な話が樫木先生にもたらされました。
<不妊治療>で実央が通院していること。
不妊の原因は藤井の精子の動きの鈍さと量が少ないこと。
患者のプライバシーをよくもぺらぺら話すものです、それには理由がありました。
「実央さんは精子をほしがっているよ。優秀な頭脳を持った男性の精子を。・・お前も精子を提供していたな、確か。研究用に。」
「使うのか?」
胸がざわざわとしてきました。
これは・・チャンスだ。そうだ。違いない。
「実央さんにはまだ話していないと思うよ。でも該当者のなかにお前の名前を見た。だから連絡したんだ。」
「・・いくら積めばいいんだ?」
「話が早いな。全部話さなくていいから助かるよ。」
秘密裏に進んだ実央の妊娠は、安定期を迎えた7ヶ月頃に真実を知らされたのです。


「お久しぶりです。実央さん。」
黒いスーツで現れた樫木先生に顔を引きつらせます。
「なんの御用かしら・・。」
大きくはちきれそうなおなかを押さえながら・・真っ青です。
「もう耳に入っているのでしょう?そのおなかの子。私の子だと。」
「・・・・あなたが仕組んだの?どうして?どうやって?」
「ヒステリックに叫ばないでください。私とあなたの子がびっくりしていますよ。」
「・・・気持ちが悪い!!」
耳をふさいでも事実は病院からもたらされています。
本来なら選択の余地はあったのです。
でも、該当者は1名と伝えられて。着床させるなら年が若い方がいい、などと言いくるめられていました。
かかるはずの莫大な費用は、病院側から「分割でかまわない」と良心的な話をもらっていたし、なにより早く子供がほしかった。
「実央さん。ひとつ契約をしてください。」
「なぜ。」
「本来なら、そのおなかの子供は私がいただきたいくらいですが。
こうしましょう。
生まれた子供が女の子なら、私は育てたくない。あととりにならないから。
生まれた子供が男子なら。私は頂戴したいのですよ。」
「どうして?男子は藤井の家の跡継ぎに・。」
「血が繋がらないのにですか?・・さあ。悪い事はいいませんよ。
私と契約してください。
でなければ、藤井にすべてを話した上で、
子供ごとあなたをいただきにあがりますよ。
お忘れですか?私はあなたを愛しているのですよ。今も。
あなたが手に入らないなら、あなたと同じ顔をした子供をいただくまで。」
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