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2006.07.12 エゴイスト。9
煩い瑞穂の相手をしたくないのもありましたが気になるあの生徒。
2Fの教室から見下ろす明を、ふいにその生徒は見上げてきました。
「え・。」
見ていた明が、ぶるっと震えました。

ミディアムレイヤーの茶色い髪が風に揺らいでいます。
意志の強そうなくっきりとした二重の瞳。
白い肌がまるでお人形のような顔だちを際立たせています。
やがてその瞳は明をじっと見つめてきました。
ひとに見下ろされるのが気に入らないのでしょうか。
ネコに威嚇されるときの鳥肌の立つ感覚です。
「誰?あいつ・・。」
きゅっと結んだ唇が濡れているのか、やけに赤く感じました。

「転校生って・・あれ?」
明は誰に聞くのでもなく、呟きました。
夏休みに入る前にわざわざ転校して来るなんて、普通じゃない。
時期をずらして当然なのに。
おかしくないか。なんだ、あいつは?

明が実輔を疑ったのはこの瞬間からでした。
そしてその疑いは一向に晴れないまま、実輔の選択した闇に巻き込まれて行くときも。
ともに堕ちると決めたときも。

明は今のように実輔から目が離せないでいました。
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